幸いにキャプテンのパンチを手でとめたケイラだが、ズシンとのしかかる衝撃が手に残った。
(コイツ、ドコにこんな馬鹿力・・・)
キャプテンを見ると、怒りで目が充血している。
「人間・・・訂正、大人はどうなっても知らんし!」
2人の様子に驚いて、周囲の者はまたも目を丸くする。
「何だあの2人」
「恋人同士で喧嘩?」
そんな声などキャプテンには全く聞こえていなかった。そんな言葉に耳を向けている暇も無かったのだろう。
「分かってんのか!そいつを届けねぇと、俺達も仕事になんねぇよ!」
「シャケの命が大事!」
その幼稚な言い方に、ケイラもさすがにイラついたのか、素早くキャプテンの手を掴み、手の骨をぐりぐりとこすり合わせるようにしてやった。
「イデデデ・・・!」
「てめぇいい加減にしろよな。俺は相手が女だからって手加減する気はねぇし。」
「・・・っ・・・手加減なんて望んどらんわ!!」
強がりのつもりで言ったのか、力を強めてやると、うめき声すら聞こえなくなった。
その中で一言だけ、「シャケが・・・」と言いかけるような、かすれるような声が聞こえたような気がする。
「ここまでされてまだアイツの心配かよ。」
そう言ってやると、かすれた声でキャプテンが言った。


