同時に血が吹き出て、男の体がどさりと倒れた。
「やってまった・・・」
呆然としているキャプテンをよそに、ケイラは「さっさと行くぞ」と、工場を出ようとした。
呆然としていたキャプテンは、自分の血を見て何を優先するべきかを思い出す。
「手当て!手当てやッ!」
「あ?必要ねぇだろそんなもの。」
「何言っとんの!?傷をほったらかしにしとくと、外の悪質な成分が入って体がケチョンケチョンに・・・それ以前に、うちらこの姿で動物園行ったら・・・補導されてまう!!」
「ああもう!分かったよ、手当てすりゃいいんだろ!」
やけくそになりながらキャプテンに従う。
キャプテンはあらかじめミニ救急箱を持っていたので、絆創膏くらいなら持っていた。
しかし、さっき男に切られた時の長い傷がどうしても気になってしまう。
転んだと言い訳したい所だが、転倒くらいでこんな傷にはならないだろう。
(どう言い訳すりゃいいんやて・・・)
とことん悩んだ結果、家事でこうなったと言う事にした。
ケイラの方が軽い傷ですんだらしく、絆創膏で十分に足りた。何となく、ケイラに貼った絆創膏を思い切り剥がしてみたい、という衝動と好奇心に駆られた。
「これ剥がしたら痛いやろうなぁ・・・。うへへへへ」
「殺すぞお前。」
本気な顔で、ケイラがキャプテンに言った。
キャプテンは後から「冗談」となだめるように言う。


