「落ちてたのか?その書類」
「・・・ごめんなさい。落ちてました」
申し訳無さそうなモトジマも声に、俺は少し弱気になる。
「いや、いい。拾ってくれて、そのまま集いの場まで?」
「はい。ジュマさんがおったもんで、その書類渡して今に至ってるわけで・・・」
言い方が面白かったので、俺は珍しく笑みをこぼしてしまった。
「・・・ふっ・・・」
あ、しまった。
いつも笑うことなど無かった俺がまた笑みを浮かべてしまった。なんでモトジマと会話していると、自然と笑えてるんだ。
不覚に思っていると、ジュマの声に替わる。
「皆力になりたいんです。1人で頑張らないで・・・!」
「っ・・・」
唇をグッと噛み締めて、俺は「分かった」と答える。
「紅涙学園近くの立体駐車場。その頂上辺りだ」
そう言ってから、少しして付け足した。付けたしと言うが、俺の中では本当に重要な事である。
「モトジマは・・・絶対に連れてくるな」


