「断る」
リクは矢を放つように言った。
「何でだよ」
「たがが1人相手にそこまで必要ないだろう」
「一応だよ。絶対的の能力を見積もった上でだ」
「能力者なのか?」
「ああ。よく知らねぇが、戦いには適した能力らしい。最大限に活かせば、5人くらいはいけるんじゃねぇかってな」
「ちなみに、今何人用意してるんだ」
「7人」
「十分じゃないか」
「そうかよ」
じゃあせめて、と男は横目でリクを見る。
「お前ら、毒作りで有名だしよ、力を貸してもらえると嬉しいな」
「毒を貸せ、って言うのか」
「ああそうだよ。殺し屋を潰す役目って言うのは、同じだろ」
そう言われると、リクは淋しそうな表情を浮かべ、ポケットの中からそっと水色の液体の入った小瓶を渡す。


