「あれ?あのクセ毛は・・・」
先輩だな。
そうエリカは思って木の幹のほうに回った。思った通り、下を向いているがリクだ。
やはりここにいたらしい。
「あのー・・・先輩ですよね?」
その声に反応し、リクが顔を上げる。そして、いったん目を丸くして丸めたかと思うと、今度はがっかりしたように息を吐く。
「何だ君か」
「何だとは失礼な」
「よく会うと言うか、腐れ縁なのか・・・」
「腐れって・・・」
それも失礼だ、とエリカはムッとする。
頬と膨らませたと同時に、リクの横から20代と見られる女性が姿を現した。黒い髪には白いメッシュが入り、緑色の浴衣からはEカップほどの豊かな胸が覗いており、妖艶さを漂わせている。


