トリップ


「ぎゃーーーっ!!!」
「何だよ。」

何食わぬ顔でケイラが言った。

「お・・・おう・・・お届けものが・・・」
「おまえ、この中身知らねぇのか?」
「知るかッ!!どーしてくれるんじゃ、お届けものを・・・」
「相変わらず友達口調だな。」

そう言いながら、中から出てきた白いきのこを取り出した。
それが何なのか、見て少ししてから分かった。

「ま・・・・マジックマッシュルーム!!」
「何だ。知ってんのかよ。」
マジックマッシュルームとは、麻薬の原料である。
岐阜では母が看護婦をしていたため、母が看護学校にいた頃に使っていた本に載っていたのだ。
この地点で、ここで殺された者たちが何故殺されたのかが理解できたような気がする。
たぶん、この者達は麻薬の取引をしていて、それを売りつけられた者が殺しを依頼した。
そんな感じだろう。

「そーゆーことね・・・」
「分かったのかよ。」
「何となくね。」
それだけ言うと、キャプテンはたまたまオフィスの机の中に入っていたハンコを押し、キャプテンは早々と出て行った。