「どうやった?」
「ありました・・・。今から行く。・・・そいえば、エリカちゃん、バイトとかすんの?」
「ああ・・・うち、入る学校で決めたいんやて。やから、今はまだ。」
「ふうん。じゃ、行ってきます。」

エリカに手を振ると、キャプテンは勢いよく飛び出した。
何故か置いてあった自分の自転車をこいで、バイトの場所へと向かった。
自転車に乗ると何故か持久力が増倍するキャプテンは、予定よりもずっと早くその場所についた。

「君が・・・バイトの子?」

小声で出てきたのは、小柄で眼鏡をかけた気弱そうな男だった。多分店長だろう。

「はい。キリダです。」
「そ、じゃあ早速。」

色々と手続きをしてから、すぐに仕事に向かった。
小さい小包をリュックいっぱいに入れて、それぞれの届けるべき場所に向かう。


最初は、得意の自転車でいけるなら軽い物だと思って侮っていたが、6つ目のお届けものを届ける頃には、体力をかなり消耗していた。

7つ目に入り、地図を見たとおりに行って見ると、そこは3階建ての小ビルだ。
この中で何が起こっているのかも知らずに、キャプテンは中に入る。
階段を上り、3階について部屋に入ってみると、ドアの向こうから声が聞こえた。

「・・・馬鹿・・・」


不思議に思ってドアを開けると、そこで目の前にとんでもない物が目に入った。

部屋の中に広がっていたのは、鮮血で彩られた悲惨な殺人現場である。