「じゃあ、気をつけてくださいね。」
「分かってる。心配は無用だ。」
ジュマは途中何度もこちらを振り返ったが、最終的には帰って行った。
そうすると、リクは「さてと・・・」と歩みだす。
「早く行こう。ぐずぐずしてるほど暇じゃない。」
「はい・・・。」
エリカはリクにくっ付くようにしてチョコチョコと歩き出す。
普通遠ざかっていくと人は小さく見えるはずだが、一定に距離をとってもなお、リクは大きく見えた。
エリカは思う。それは自分が小さいからだろうか?それとも彼の守り屋としての強さが威圧感になっているからそう見えるのか?第一、どうしてその仕事に就いたのだろう?
つい考えてしまい、ピタリと立ち止まる。
「?・・・どうした。」
エリカが立ち止まったのに気付き、リクが振り向いて言う。
「・・・先輩は、殺し屋に恨みがあるから、この仕事してるんですか?」
その言葉に、リクはピクリと反応する。
そして珍しく感情のこもった、真っすぐな目でエリカを見る。
鋭い目つきだが睨んでいるようにも見えない。
光が僅かに灯っていて、エリカは吸い込まれそうになった。
「・・・あるといえばある。殺し屋を片付ける事だけだがな。彼ら自身に恨みは無い」
「え?他に理由とかってあるんですか?」
すると、リクはまるで強調するように言った。
「誓ったから」


