「そこら辺は気にしない気にしない。」
「お前いつか女でも襲うようになるんじゃねぇのか?」
「ダハハハ、ありえそうや。」

全く・・・と言いながらケイラが窓を見ると、さっきの2人がいない。

「あっ、あの二人がいねぇ、チャンスだ!」
「マジ!?」

キャプテンも続いて窓を見る。
確かに男達の姿は見当たらない。

「・・・じゃあ、ありがとな。今のうちにいかねぇと。」
「そうやな。・・・バイバイ」

ケイラは帰る前にふと思ったことを言おうとして、振り向いた。

「お前・・・」

何で、2度目に会った時に「あんな危険なこと」言ったんだ?

そう聞こうと思ったが、俺の脚はそのまま動き、口は動かず、閉まったままだった。それは聞いてはならぬ質問だ、と誰かに言われたように思える。