「ドコだ・・・ここ・・・」
キャプテンの部屋を見渡す。
「弟や兄貴でもいんのか?」
「・・・おるけど・・・うちの部屋やで。」
「あ゛!?」
余程驚くような事なのだろう、ケイラが口をパックリと開く。
まあ無理はないだろう。
キャプテンの部屋はどう贔屓目に見ても女らしいとは言えない。
本棚には買った漫画や小説、図鑑や辞典に同人誌、自作小説。エロ本もある。
小棚の方は一段目に手裏剣の偽者や彫刻刀、エアガンといった危険な物。
二段目はゲーム機。
三段目は『取ったら殺す!』と言う張り紙を張った貯金箱。
壁には漫画のポスターが壁を埋め尽くすほど張ってあった。
机の横には白い一台のノートパソコン。
「へえ・・・よく見りゃあお前らしい部屋だな。」
「いい意味で言ってくれとんならいいけど。」
まあ、いい意味はこもっていないだろうな、とキャプテンは苦笑する。
「そういえば・・・ケイラって、追われとんの?」
いきなりキャプテンがそんなことを聞いて来たので、ケイラが言葉を詰まらせる。


