午後の授業開始のチャイムと同時に教室のドアが開き 直江先生が入ってきた。 「今日は英語の北村先生が休みの為、自習になりました」 「先生質問です。 一時間この教室にいてくれるのですか?」 直江先生のファンの子が元気に手を揚げた。 「そのつもりだ。 静かに自習をしなさい」 そう言って先生はイスに座り、 持ってきていた本を広げて読み始めた。 ・・・よりによって こんな時にどうして・・・ こんなにも近くにいるのに 先生がとても遠い・・・ 私は先生を見つめた。