華と月

そしてその頃、葵たちはー…
港に来ていた。

「華の国までは、今度はどのくらいかかるの?」と葵はハーツに聞いた。

「あぁ、最低3日はかかるだろうな
スノウとクオンの間は、距離が短いから1日程度だが、クオンからの経由だと最短で3日だ。」と言った。

「フリージアは、綺麗よ
きっとアオイは気に入る場所よ」とアゲハは笑った。

「花の匂いに酔うがな」とハーツは苦笑する。

「アゲハさんは、フリージアへ行った事があるんですか?」

葵の質問に、アゲハは
「もともとは私、フリージア出身なのよ
それから何年かして、スノウに来たんだけどね」と答えた。

「あ…ごめんなさい」

「ふふ、何故謝るの?
私は故郷に帰れて嬉しいのよ」とアゲハが笑う姿
はどこか色っぽい。

風が吹き、アゲハの金髪が揺れる様子も、まるで本当の蝶がヒラヒラと舞ってるように見えた。

葵は、思わず柊を見た。

柊は、葵の視線を感じるとにっこり微笑む。

これから、待っている事態を知らずに穏やかな時間が流れていたーー…