華と月

「では、出発します」
兵士が言うと、ラクダは歩き出した。

ラクダが歩くと、砂埃が起き少しずつ港から遠ざかって行く。

「今日は、少し風があるな」と柊が言うと
「やっぱり砂漠って暑いの?」と葵は聞いてきた。
「あぁ、砂漠は暑い
移動する時には、気を付けないといけない
脱水症状や毒ササリに刺されないように」

「そう…」
表情が見えない分、柊は
安心させるようにぎゅっと抱きしめた。

「安心しろ、水の用意はちゃんとしてあるし道も長年安全な道を選んで、歩いている」

その言葉に葵は、こくりと頷いた。

どうして…?
柊さんの言葉は、凄く安心する…。

ハヤトさんも優しい…

だけど…

葵は、前を歩くハヤトの背を見つめていた。