「頑張ったけど、70点かな。」


「何それ。どうし……っ!」



人が一生懸命頑張ったことに点数を付けやがったもんだからヤスを睨みつける。



しかし、言葉はヤスに口づけで飲み込まれてしまった。



「…キスは、頬じゃなくて、こうでしょ?」



あまりにも自然に、ごく自然にこう言われ、ただただ赤面してしまう。



「アスカが俺に勝とうだなんて、到底無理な話だから。」



「………かもね。」



ムカつく。凄くムカつくのに、なんだか笑みが零れてしまった。