【完】歌姫、そんな声で鳴かないで!

「俺、あの日のことは多分、ずっと忘れないと思う。俺は、アスカが、怖かったんだから。」



なんだかカミングアウトされている、みたいな感じて、なんだか、笑うことが出来なかった。



「あの日、後ろから見ていたアスカは、俺の心の奥を見透かすような目をしていた。」



「…ん。私、あの日から、ヤスが泣いてるように見えてたんだ。」



そう答えると、ヤスは苦笑い混じりに後頭部を掻いた。



「そう…。ねえアスカ、アスカには最初から、俺の声が届いてたんだね。」



歯が浮くような台詞だけど、ヤスが言うと様になる。そう思ってしまう。