【完】歌姫、そんな声で鳴かないで!

「俺はずっと暗闇の道を、一人で歩いていた。だけどそいつが、その頼りなく細い、光みたいな手で、俺をそこから引き上げた。」



『月野森きらら』のレースのグローブをした綺麗な指先がこちら側へ伸びる。



「そしたら、分かった。一人きりだと思ってたけど、別の道には、私を照らす光が沢山、あるんだと。」



もう一度、女声に戻った『月野森きらら』が、満足そうに手を仰ぐ。



「私を支えてくれる月野森きららスタッフ、ここにいる皆や来れなかったファンの皆、気づかせてくれたそいつ…私には、沢山の光があった。」



周りを見ると『月野森きらら』の言葉に涙する人もいる。



正直、私も泣きそうだ。