【完】歌姫、そんな声で鳴かないで!

「今まで、口を閉ざして来た私ですが、少しの間、話を聞いていて下さい。」



『月野森きらら』というより『木酪泰則』に近いステージ上の綺麗なモノは、そのまま話を続ける。



「私は今まで、歌を憎しみの道具にしてきました。苦しめ、苦しめと、ある人達に想いを込めながら。」



『月野森きらら』のその発言に、観客達は更にざわつく。



「私が大きくなればなるほど苦しむ人達を想い、憎しみを歌に、してきました。」



だけど、臆することはない。濁った漆黒が、会場を見渡す。