雲ひとつない青空の下を、先ほどのように特に会話もないまま二人で歩いていると、やがて時代に取り残されたかのような木造の民家が現れた。

一見ただの民家だが、ガラス戸の向こうには駄菓子や業務用の冷蔵庫が見える。


うーん、地震が来たらあっという間に倒壊しそう。

台風が来たら吹き飛ばされそう。


それでもこの古い木造の建物は、きっとこれからも変わらずにここにいるのだろう。

コンクリートばかりが乱立する現代にとっては貴重な存在だ。

需要があるかはわからないけど。