「いや、一瞬お前がぼやけてさ。目にゴミでも入ったのかな」


「……そっか。大丈夫?」


「ああ、もう取れたっぽい」


「じゃあ早く行こう? 急がないと!」


そんなに慌てなくても簡単に屋台がメニュー切らすかよ。

やれやれ、さっきまで俺がせかす側だったのに。

苦笑しながら、俺は紫についていく。