座敷わらしの恋

「子供には姿を見てもらえるけど、自分はずっと成長できなくて。
昔一緒に遊んだ友達も、みんなみんな大きくなっちゃって、自分を見てもらえなくなっちゃって。
それで、忘れ去られていくんだよ。
それでも、ずっと人間を幸せにし続けないといけないのよ?」


なんなのかしらね、と紫はため息をつく。

まるで自分のことのように悲しんでみせるんだな。

昨日今日でその事実を知ったばかりの俺には、まだいまいち考えがついていかない。


「いや案外幸せなんじゃねーのか? イタズラ好きで好き勝手やってるんだろ?」


「さすがにそれだって飽きるでしょ。ずっと生きてるんだもの」


そういうもんかね。

まぁずっと同じ生活してたらそりゃ飽きるか。