座敷わらしの恋

「あーいや、用があるのはそこの彼だけなんだけど」


あまりビビらせないように笑顔を作って話しかけると、少年達は顔を合わせて何やら相談を始めた。


「おい誰だよ」

「知ってる人?」

「いや知らない人」

「マジかよ」

「知らない人にはついてっちゃいけないんだぞ」

「しかもこの辺の人じゃないぞ」

「ヤバイんじゃないか」

「ヤバイ、お前カツアゲされるぞ」


おいおい、全部聞こえてるぞ。

俺がそんなことできるようなタマに見えるかよ。