座敷わらしの恋

ぼんやりとしていると、目の前に本日二組目のお客さんが現れた。

地元の子供達だ。

おーおー、真っ黒に日焼けして元気そうだこと。


「あ」


その中に、俺はあの少年の姿を見つけた。

紫に手を振っていた少年だ。

少年もこちらに気付いたが、すぐに団体の中に隠れてしまう。

ちと気が引けるが、尋ねるだけ尋ねといてみるか。

溺れてみたら藁にすがれ、だっけ。

ちょっと違う気がする。