紫と遊んだ川を、下流の方から歩いていく。

細くて頼りない川は、けれどどこまで続いているのかわからない。

田んぼの真ん中を、ただひたすら歩く。


セミの声が遠く聞こえる。


暑い。


歩いているだけなのに、汗がしたたる。

Tシャツで顔の汗を拭いながら、俺はただ歩く。

一人で歩く田舎道は、こんなにも長く感じるものだったのか。