「スッゲー速さ……」

去って行ったケイにモトは目を丸くする。

あのチャリの速さ、異常じゃね? そう思うくらいケイのチャリの速さは凄き。あの速さで何処へ向かったのだろうか。

呆然と見送っているとシズからヘルメットを投げ渡された。


「乗れモト」

「あ、ああ」


ヘルメットをかぶりモトはシズの後ろに乗った。


「やるじゃーん。ケイちゃーん。気に入ったよよよん」

「そのウザイ喋り方どうにかなんねぇのか」

「響子ちゃーんったらぁ、僕ちゃーん傷付いちゃうぞ」



「ウルセェんだって。その喋り。けど、一つだけテメェに同感してやるよ」



響子の言葉の意味を理解し、ワタルはニヤニヤ笑いながらバイクに乗った。




⇒#03