「まずは目の前の問題を片付けなきゃな、ヨウ」


「ああ。そうだな。ヤマトのことはまた今度だ。あー、なんっつーか辛気臭ぇ話は無理だ。疲れる。ダリィ。っつーかタコ沢、コーラはまだかよ」



携帯を取り出してタコ沢にメールし始めるヨウを眺めながら、俺は軽く息をついた。


だよなぁ。

やっぱ重い空気ばっかじゃ身が持たないよな。 


ただでさえ須垣先輩のせいで面倒なことになっているんだ。


日賀野関連の話は暫く聞かなくてイイって感じ。一生聞きたくない。そしてアイツには二度とお会いしたくない。


でもでも、できればフルボッコのお返しとして一発顔面にパンチ……いや唾を吐きかける……いや悪態を付く程度はしたい……うん、やっぱ会わなくてイイ。



『また会おうぜ、ラッキープレインボーイ。次は良い返事を期待している』



ブルッ。


俺は身震いした。

日賀野が別れ際に言った台詞を思い出しちまったよ。


ホント、あいつが今回の事件に絡んでいないことを願うよ。

懇願に近い気持ちを抱きながら、俺は冷えたエビフライを口に放り込んだ。



一週間、何事も無く事が済めばいいな。



⇒#03