「ただいま」 学校から帰ってきて、物音をたてずにゆっくりと部屋に向かおうとしたが 「椎・・・ちょっときなさい」 父親に見つかり、またいつものが始まる。 「お前は、こんな簡単な問題もできないのか!?」 ほら・・・またこれだ・・・ 「だって・・・それ4年生の問題だよ?」 そう。父親が言っている問題とは、小学4年生の問題の算数だった。 私はまだ、小学3年生なのに4年生の問題をやらされていた。