その後からも、楓、李玖、結都と続いて戻ってきた。 「あれ、祐介さんも気を失ってるね。 槇原かな。」 嘉は、淡々と言っている。 「侑希ちゃん、何もされてない?」 私はブラックオーラ漂う嘉に向かって黙って頷いた。 「んー。どうしよ。祐介さんもだめだし。 ねぇ侑希ちゃん、ほんと悪いけど“城”来てくれない?」 ………はあ。 しかたがない。 家も分からないし… 今の嘉は機嫌も最悪だし、従うしかなさそうだ。 それから、嘉の運転で“城”に行った。 車の中の空気が悪かったのは言うまでもない。