溺愛キング

カーテンから差し込む光が眩しくて、目が覚めた。

いつもは藍の顔が一番最初に目に入るのに、今日は違った。

隣を見ると誰も居ない。

布団は矢耶に全てかけられ、隣は冷たかった。

藍は相当前に起きたみたい。


矢耶も起き上がり、身支度した。


リビングに入ると、ソファに座ってコーヒーを飲む藍が居た。

もう、制服を着て髪の毛までセットされていた。


「矢耶、おはよう」


矢耶が入ってきたのに気付いたのか、藍はこっちを向いた。


『うん、おはよう。藍、起きるの早いね』

「まぁな」

『なんで、起こしてくれなかったの?』

「昨日の今日だ。ゆっくり寝た方がいいだろ?」

『けど、藍も一緒に寝てたらいいのに』

「俺はいいんだよ」

『ムッ…!起きた時、藍居ないから寂しいじゃんか!』

「それはこっちのセリフ。毎日俺は感じてる」

「…………」


おかしい。

今日の藍、おかしい。

トコトコ歩いて藍の隣に座った。


『藍?怒った?ごめんね。怒らないで』


腕を掴んで、藍を見上げた。


「別に怒ってない。ほら、朝ご飯食べよう。遅刻するぞ」


おかしい。

藍が変。

やっぱり、あれ…

気にしてる?