『………っ。』


なんか、思ってること口にしてしまった。

俺が悪いのに、なに不満言いまくってんだ。


「もぅ、いーよ。
もぅ、分かったから。」


矢耶のその言葉に肩がびくっと揺れた。

もしかしたら取り返しのつかないこと、したんじゃないかって…矢耶は俺が嫌になったのかって…

考えたくないことが頭をよぎる。


「藍、ごめんね。」


俺の背中に回っていた腕が離れていった。

頭を何かで殴られた衝動にかられる。

その"ごめんね"はなんだ?

何に対するごめんねなんだよ。

なんで腕を離した?


『矢耶………。』


俺は顔を上げ矢耶を見つめた。