私…
何回も優君の名前呼んだんだ。
でもね、
何も返ってこなかった。
優君の声が聞きたかったの。
そしたら、
私は日本の空港にいた。
目の前には
泣き崩れている優君がいた。
私は優君の名前を呼んだの。
でも優君は気付いてくれなかった。
優君は、
テレビに向かって何か言ってた。
私の名前を言ってた。
私は、
遠くからしか見る事が出来なかった。
そしたらね、
優君気付いてくれたんだ。
私の事。
優君、私に向かって
『百合?』
と聞いてきた。
涙をいっぱい流して。
私は、優君を不安にさせないように笑ったの。
すると私はどこかに消えて行った。
そこはね?
空の上。
空の上に私がいた。
そこにはね?
いっぱいの優君との思い出があったの。
優君の笑顔や
優君の寝顔や
優君の全てがあったの。
まるでアルバムのようになっていた優君の全て。
私はそれを見ると
笑顔になるの。
優君が大好きだから。
優君の笑顔が一番好きだから。
ずっと先に誰かがいたの。
私はその先を歩いて行った。


