私はその言葉を聞いた途端逃げ出した。
聞こえなかったフリをして。
私は下を見て走っていた。
そしたら誰かにぶつかったの。
顔を上げると
そこには広瀬さんがいたんだ。
私は謝って走って行こうとしたら、
広瀬さんが私にこう言ったの。
『優の事好き?』って。
私は頷くしか出来なかった。
広瀬さんは笑ってありがとうと言ったの。
広瀬さんは私に怒る事もなく、ただ笑った。
私は広瀬さんは強い人だなぁって思った。
優君が惚れた理由も分かる気がするよ。
私ね、ずっとお守り持ってたんだ。
それは、優君がくれた
指輪。
ずっとはなさなかった。
身につける事はなかったけど、
ただポケットにしまってあった。
ポケットの中だけ、
優君を感じれる。
私の大好きな場所。
それを聞いた優君は
どう思うかな…
って思っていた。
私はポケットに手を入れた。
でもそこには指輪がなかった。
私は何回もポケットの中を探したの。
でも無くて、私は探し回った。
一番最後に行った場所、
それは教室。
もう日が暮れそうだった。
教室には、
あなたの姿がありました。


