この涙が枯れるまで



優君と広瀬さんが付き合っていると聞いて、私の心は大きく揺れた。


私が優君を想っていると言ったら、広瀬さんが悲しむと思ったの。



私、この気持ち封印した。

優君が選んだ人なら安心だから。


私は遠くから見つめるだけ。


優君と広瀬さんが手を繋いで学校に来る時が一番辛かった。


私はよく保健室で泣いてた。



泣いたって優君の笑顔は

戻ってこないのに、


涙が溢れてしまうの。


私…


優君をホントに愛していたから。



勝手に月日は流れる。


私の心も勝手に膨らんでいく。


もう破れそうで、

この気持ちを聞いて欲しかった。



この気持ちを誰にも聞いてもらえないまま、


三年生となった。


三年生…


私に春が来た。


それは、優君と同じクラスになったから。


あの頃と同じ、

真ん中の列の前から4番目の席。



隣は…あなた。


一年生と変わりない

私の気持ち。


でも…


優君は変わっていたよね。


優君の心には私はいないって分かっていたから。



私だけ浮かれてバカみたいだね。



そしてあの時が来た。


それは学級委員決め。


また同じになれるように願ったの。


私は当たりだった。


でも神様は、

そこまで優しくない。