この涙が枯れるまで


『うわ~すげぇ客』



『夏休みだもんね~』


店にはたくさんの客がいた。
今日も忙しくなりそうだった。



『鈴木君!!3番テーブルにオーダー行って!!』



『はぁい』


僕は3番テーブルにオーダーに行った。
そこには見覚えのある顔の人がいた。



『優~』
『鈴木君~』



歩と沙紀だ。



『お前らかよ!!』



『初めて優が働いてるとこ見た!!』



『うるさい。てか二人共焼けたな~』



『お前もな!!』



『てか沙紀思ったんだけど~百合が帰国する27日って百合の誕生日だよね!!』


『そうなん?優?』



『あぁ…そうだよ!!』



『でさ、その日パーティーしようよ!!』



『いいな!!それ♪空港迎えに行ってからとかな!』



『待って?空港は俺一人で行かせて?』



『え~』



『俺一人で行きたいんだ。絶対泣くと思うし。そんな姿見せたくねぇ』



『泣くんだ!!俺みたいし!!』



『黙れ!!』


『嘘嘘♪じゃあ、連絡くれよ、俺迎えに行くから』



『分かった!!てか注文は?』



『あ~決めてない!!』
『沙紀も!!』



『じゃあ何で呼んだんだよ!!』




百合…


百合のために、こんなにも祝ってくれる人達がいるよ。



百合は、幸せモノだね。