この涙が枯れるまで



少し間があった。
沙紀の言った事を聞いた二人は、沙紀に猛反撃をした。



『なんなんだよお前!!』
『超ムカつく!!』



『ホントの事でしょ!!?』



『お前こそなんなんだよ!!お前関係ないじゃん!!出てくんな』


『関係あるよ!!だって私友達だもん!!』



『友達?こんなんが友達とか嫌だし!!』
『この子が可哀想~』



『はぁ?』



『こんなうるさい女とは付き合いたくないし~』
『男だったら嫌だよね!!』と沙紀を悪く言う。



僕はそんな二人が許せなかった。
怒りが込みあげてくる。
すると沙紀と二人の間に入った人がいた。



『さっきから他の人に注目されてますよ~』



歩だ。


『何だてめぇ』


『初めて会ったのに、てめぇ呼ばわりですか』


『は?だから?』



すると歩の顔付きが変わった。


『お前らいいかげんにしろよ。沙紀の事悪く言うんじゃねぇ。俺はこんな沙紀が好きなんだよ。つか優がお前らみたいな女相手にすっかよ。 とっとと失せろ』



歩が二人をガンつける。
二人はそんな歩が恐くて逃げ出した。
歩がキレたとこを初めて見た。


でも歩、かっこよかった。
僕もいつかあんな風に百合を守れたらいいなって思ったんだ。




そして嵐は去った。