『バス降りたら自由行動です!!みんな遅れないように、バスに戻って来てね!!』


『はぁーい!!』



僕達はバスを降りて自由行動に向かった。



『おっしゃ!!星の砂探すぜ~!!』


『うん!!探そ!』



歩と沙紀ははりきっていた。


『つか暑いな~』

『ホント…』



この日の沖縄の天気は、快晴。
暑すぎる。
さすが南の国だ。


『暑いけど!!頑張るよ!!』


『そうだって!!』




―4時間経過。
あるカフェにて。
オレンジジュースをズルズルと吸う歩。


『あ~見付かんねぇなぁ…』

『なかなかないね~…』


『そんなみんな無理しなくていいよ!!ごめんね!!』



『いや…だめ。絶対だめ。見つけっから』



ナナの理由を聞いたら見つけたくなるに決まっている。
ナナのお父さんがナナのために買ってこようとしていた星の砂を、どうしてもナナに持って欲しいから。

それがナナの宝物になるなら、僕は嬉しいから。



『おっしゃ!!もう一回探すか~』



僕達はカフェを出た。
そして、あるお土産屋さんに行った。
僕は店に入って探す。
でも探しても全然ない。もう見付からないのかな。
僕はふと横を見た。

そしたら《沖縄限定 星の砂》というプレートを発見。



あっあった!!
ナナあった!!


僕はナナを呼ぼうとした。


『ナナ~ あっ…た』




でも目の前には、あの人がいたんだ。
僕が愛していた百合が立っていた。