それからの毎日は辛かった。


バイトでは鈴がすごく楽しそうに和哉とのやりとりを話す。

私はそれを聞いていた。


でも私の表情は暗い。


明るくしているつもりなのに、顔に出ちゃうんだ。



和哉から連絡が来るが、あんまり返さないようにした。


鈴に悪いから。



鈴の恋が上手くいって欲しいと思う。


それは友達なら必ず思う事。


でも辛い。



素直に応援してない自分がいた。



恋ってこんなにも苦しくて、辛いものだと初めて知った。



私は鈴とあまりバイトのシフトを一緒にしなかった。


鈴の話を聞いてると辛かったから。




そんなある日、恋は思いもよらぬ方向へと進んだ。


和哉からメールが来た。



《ナナ…今から会える?》


私は少し迷った。

でも会いたい…

鈴には悪かったが、私は和哉と会った。


待ち合わせはいつもと同じ公園。



和哉はまだ来ていなかった。



数分後…



『ナナ?』



和哉が来た。

久しぶりに会う和哉はすごく大人っぽくなっていって、かっこ良かった。



『…久しぶりだな』


『そうだね…元気だった?』

私は和哉の顔が見れなかった。


『うん…元気だよ。ナナは?』



『元気だよ!!バイトも楽しいし!』



和哉…私はまだ弱虫でした。