この涙が枯れるまで

その夜、和哉からの連絡はなかった。


疲れて寝ちゃったのかな。



今日もバイト。


でも楽しいから苦にはならなかった。



『ナナ~おはよ』


『鈴~!!久しぶりだね!!』

『そだね~!!ねぇ!ナナって彼氏いるの~?』


『いないよ~!!』


『何で~?ナナ可愛いのに』


可愛い鈴から可愛いと言われて、私は嬉しかった。


『え~鈴は?』


『好きな人いるの~でも無理っぽい~』


『頑張ってよ~!!どこの人?』


『ん~同じ高校の先輩なんだぁ…』


『いいな~頑張ってね!』


私はまだまだ未熟だった。


鈴との友情が壊れるなんて思ってもみなかった。



私達の関係が崩れ始めたのは、私が中2になってからだった。




その夜、和哉からメールが来た。


《昨日送れんくってごめん↓つかまじ久しぶりでビビった☆》


《そうだね!!また会いたいな♪》



《俺も~☆今度会おうぜ↑》



和哉とのやりとりはずっと続いた。



桜のつぼみが膨らみ始める。



私の運命が少しずつ変わり始めていった。