私は和哉に電話をした。
久しぶりに電話をするから少し手が震えた。
―プルプルル・・・
『はい?』
和哉が出た。
久しぶりの和哉の声。
私の鼓動は速くなっていく。
『……あっ和哉?私ナナです!!』
『…ナナ?あっナナか~!!』
『何?忘れたの?』
『違うって!!何?携帯買ったん?』
『うん!!和哉に教えてこうと思って!!』
『まじか~!!じゃあいつでも連絡取れるな☆』
『うん!!』
『つか機種どこ?』
『○○!!』
『分かった!!後でメールするわ!!もうすぐでバイトだから』
『あっごめんね?じゃあまたね』
『お~またな』
―ピッ…
久しぶりで上手く話せなかった。
でも嬉しかった。
そして私は勉強をした。
和哉からの連絡を待った。
《バイト終わったらメールする》
という言葉を信じて。
和哉…
私ね、信じていたの。
和哉を信じていたの。
でも和哉は私から離れていったよね。
和哉といた日は、すごく幸せでした。
こんな世界はないと思うくらい、キラキラと輝いていたの。
それは…夢だったのかな。
でも今でも信じてる。
少しの間私の隣にはあなたがいたって。


