この涙が枯れるまで



私達は近くにあるファミレスに行った。

そこで和哉のいろいろな事を聞いた。


─高校2年生


─清秀高校


助けてくれた日はたまたまバイト帰りだったから。

もし和哉にバイトがなかったら、私はどうしていただろう。


運命を感じた。


『ナナは何才なの?』


私はこの質問にびっくりした。


私…中学生って見えないのかな…


『中学一年…』


『中一? 嘘!?見えね~』


『どういう意味?!』

『大人っぽいって事!』


良かった。

子供っぽく見られてなくて。


『なぁ…何でこの前血流してたの?』


『…いじめ』


『いじめ?何で?』


『分からない…』


『学校は?』


『もう行かない…』


『そっかぁ~…大丈夫?』


私は大丈夫と言いかけたが先に涙が出てしまった。


和哉の優しさが心に響く。

『ナナ泣かないでよ…俺が力になるからさ』


『…ありがとう』


和哉が私の頭を撫でてくれた。

私が泣き止むまでずっと。


『ナナ学校行かないなら仕事すればいいじゃん!!!』

『何言ってるの~!!私まだ中学生だよ~?』


『大丈夫だって!ナナは大人っぽいし、化粧とかすれば高校生に見えるって!!
だって遊ぶ金欲しいじゃん?』


確かにそうだった。

私は自分で何も買えない。

叔母さんのキマリがあるから。

両親の通帳は銀行に預けた。

だから使えない。


私は和哉の提案に乗る事にした。


大丈夫かな…


少し不安だったけど、和哉が居たから安心した。