金木犀〜恋の香り〜


ガチャ、

ドアノブにてをかけた瞬間だった


「痛いっ!!」


振り向くと、由嘉はうずくまってお腹を抑えている。


「由嘉っ!?!」


「痛いっ…お腹が痛いよ…」


「大丈夫か?!病院行くか!?」


「ううんっ…大丈夫…ごめんね、早く行って?」



「お前がこんな状態で行けるかよ…!とりあえず、寝ろ?ついててやるから…」

「でも…瞬平が…」


「アイツには事情説明するよ、わかってくれる…だから寝ろ」


「うん…ありがと……」


安心したのか、由嘉は眠ってしまったようだった。