「わー茜呼ばれてる。じゃあ待ってるから早く行ってきな」 「うん、じゃあ」 あたしは職員室まで走った。 もう。 何の用? 何もしてないってば。 早く帰りたいのに。 ガラッ 「失礼します」 「あー来た。こっちよ」 体育教師、兼バレー部顧問。 和田雪(ワダユキ)先生。 「なんですか?」 「あなたにお願いがあるのよ」 …お願い? 「……あなたに、バレー部に入部してほしいのよ」 …え? あたしが? 「何でですか…?」