「あ、舞お帰り」

『ただいま、』

「予行練習サボるとかどんだけ」

『いやーかったるいし』





もうすぐ卒業する

あたしたち





「つーかサボるなら前日登校来ない方がよくね?w」

『ああーそうかもw』





卒業するあたしたちは

家庭学習期間に入ってて

このメンバーと会うのも

実は久しぶりなんだ、



もちろん、

陸の姿を見るのも





「………まあた見てるし」

『あ?誰が、』

「佐藤が、」

『え…、誰を?』

「あたしの目の前にいる人」





そう言った友達は

あたしの目を真っ直ぐ見て





「好きならまた告ればいいのに」





佐藤も、あんたも



そう言った友達は

あたしの心を見透かしたように

人差し指でトンッと

あたしの胸らへんを叩いた





「焦れったいんだからーほんと」





見ててムカつくわ



そう言われてんのに

あたしは陸しか

見てなくて



明日やる卒業式が

何だかとても悲しいよ