倉庫の前に立ち、頑丈そうだけど所々蝶番が外れているドアに対し、私は足を振り上げ――

――――ドカッ!


『こんばんは。[黒猫]です。』


蹴破って中に入った。

挨拶はきちんとしました。礼儀として。
ドア蹴破った時点で礼儀もクソもないけどね!

それは気にしない方向で!


私の挨拶をきちんと聞いたらしい倉庫の中の人達がざわつく。



「[黒猫]!?」

「あの最強の不良か!」



など、私を見て口にする。

え、いつの間に最強とか言われてるの私ってば。

女に対して「最強」って言うの、男としてどうなんだろ。

プライドとかないのだろうか。
自尊心はありそうなのに。


よく見ると
皆、何かを中心に円状に集まってる。


『……あーあ。』


それは
黒髪の、明らかに一般人の青年。

リンチですよね分かります。