もう一度、名前を呼んで。【完結】




「でもさ、朝とか、よくあたしだって分かったね。薄暗かったのにさ。」



あたしがそう言うと、


「髪…」

「髪?それがどうかした?」

「その金髪。暗くても見えるし。」






そう。
あたしの髪は地毛で金髪。

パパが茶色でママは黒なんだけど…
なぜかあたしは金髪。



「金髪だったらあたしだって分かるの?」

「分かる。この辺には金髪の女なんていねぇし。」



なる程。

そうなのか。



「でもさ、悠唏も金髪じゃん。」



何年か見ない間に悠唏もあたしと同じ、金髪になっていた。