「お、目ぇさましたか。」
暗くてよく見えないけど、聞いたことのない声が耳に入った。
やっばいな〜
頭がクラクラしてきた。
相手の顔は見えないし、不眠のせいであたしの頭ははっきりとした意識が保てなくなってきていた。
でも、入って来た男は喋り始めた。
「お前が鳳狼の姫さんだろう?
あいつらも馬鹿だよなぁ……
大事な姫を一人にするなんて。」
表情は分からないけど、声からして相手は多分笑っているんだろう。
ていうかそもそも、あたしは鳳狼の姫になったつもりはない。
鳳狼はただ、紫蛇から守ってくれるだけ。
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