もう一度、名前を呼んで。【完結】






あたしはなんだか安心して、少しずつ体の震えもなくなった。





「ありがとう…」


あたしが立ち上がってブレザーを返しながらお礼を言うと、その人も口を開いた。



「ああ。

てか、何でこんなとこにいたんだ?」





………ああ!

そういえばトイレ行きたかったんだ!!



なんかもう行きたくなくなったな。




「トイレに行きたかったんだけど…」



あたしがそう言うと




「いや、そうじゃなくて…

なんで女なのにここにいんだよ?」





…………ああ!

今までここに女の子いなかったんだっけ。