黄昏色に、さようなら。


頭の天辺からつま先まで、まるで雷に打たれたかのような衝撃が突き抜けた。


その衝撃のすさまじさに全身が激しく震え、のけ反った喉の奥から声にならない悲鳴がほどばしる。


「風花っ!」


白濁する意識の向こう側で、純ちゃんの呼ぶ声がした。


抱きしめる腕へ励ますように力が込められ、何度も何度も名を呼ばれる。


でも、どうすることもできない。


足元から崩れ落ちそうになるのを、かろうじて純ちゃんに抱きかかえられ、立っているのが精いっぱいで、何をどうすればいいのか考える余裕もない。


痛みではなく、


例えるならば、体を内側から炙られるような激しい灼熱感に、身もだえするしかでできない。


熱いっ!


「んうっ……!」


その熱に堪えきれずに、噛みしめた歯の隙間から、呻き声が漏れ出す。


怖い。


眠っていた記憶が、


眠っていた細胞の一つ一つが、急激に目覚め活性化していく。


自分が自分以外の何かに変化していくような、そんな恐怖感が背筋を這い上がり、それから逃れようと、懸命に頭を振る。


でも、抑えるすべもなく、


体の奥から噴き出してくるようなエネルギーの激流に、朦朧とした意識が闇へと押し流されそうになった、その時。


『風花――』


純ちゃんのものではない、


声が、聞こえた。