紛れ込んだ言葉に寒気を感じたものの、否定はできない。


私はキストが好きだ。


親子愛だとしても、好きなのには変わりない。


好きは愛している、だ。


恋人を愛すと、どこに違いがあろう。


「母さん、寒いよ……」


「うん、今、温かくしてあげるから」


抱き締める力を強くする。


本当に彼の体は冷たかった。


――いつものこと。


だってキストは私なしじゃ生きていけないのだから。