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美希がドアを閉めた後、保健室に残った二人。


「そういえば染五郎くん、何の用?」


規香はコーヒーをコップに注いだ。


「ん?いや、生徒会の仕事が一段落したから、コーヒーをもらいに。」


「ここは喫茶店じゃないのよ?」


と言いながら、コーヒーを差し出す規香。
二人でコーヒーを飲み、一息つく。


「美希ちゃん、可愛いじゃないか」


染五郎はそう言った。


「学校では敬語!…もう、いつも言ってるのに」


「いいじゃないか、誰もいないんだから」


染五郎はそう言ってコーヒーを飲む。
頬を膨らませていた規香もコーヒーを飲んだ。


「美希、可愛いでしょ?なんたって、私のいとこだもん」


そう言って規香は笑った。


「確かに、顔は似てるな。」


染五郎はコップを空にした。
それを見た規香は、コップに新しいコーヒーを注ぐ。


「光太くん、美希の事気に入ったみたいよ?」


「へえー。珍しいな」


新しいコーヒーも、ゴクゴクと飲む染五郎。あっという間に空にした。


「光太くんは、美希の事を好きになるのかな?」


コップを握り締め、窓を見つめて規香が言う。


「さあ?それは…二人次第だろ」


染五郎は、空になったコップをテーブルに置いた。
規香は、窓から校門を見ていた。


そこには、美希の姿が、あった。