♪~♪~♪~、

夜、というかもう朝という方が近い。
そんなときに携帯が鳴った。

こんな時間に誰だよ、と思いながらも携帯を手に取る。

「はい」

「・・・もしもし」


その声に飛び上がったのは間違いではない。
少し小さいその声は、限りなく君だった。

「どうしたの」

こんな時間にかけてくるなんて珍しい。


なんかあったんだろう。


「ひとつ、わがまま言っちゃ、だめ?」
「何?言ってみ」
胸が高鳴る。別れ話とかだったらどうしよう。

「・・・たい」


「え?」
「・・・会いたいよ」

震えた声に気づいた俺は、パーカーを羽織って外へ出た。


(深夜だっていつだって)
飛んでいくよ、どこへでも。
(君が望むなら 願うなら)
どこへだって、連れてってあげる。


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